用語説明

※此処では本編における用語等を説明しております。多少 のネタバレなどもありうるのでご注意ください。


あ 行
・紅神
 ※執筆中。

・悪魔
 『魔』では無く、『天使』と対を成す概念的生物。
 欲望と怨嗟と苦痛。これらを餌として現実種を狩り続けるモノ。
 史実に在る悪魔の殆どは大悪魔と呼ばれるものたちであり、この位階にあって初めて自我というものが芽生える。
 一時、悪魔を神と崇めた宗教が在ったために、神格を持っているモノも在る。

・朝闇
 日本に存在していた鍛治氏の一族。
 紅神、魄穿を作成した一族でもあり、また朝闇要の生家でもあった。
 現在は朝闇要と他一人を残し、他全ての朝闇の血族は死に絶えている。

・異能
 世界に赦された『自己法則』。
 魔術とは異なり、個々人によって異なる、俗に言う超能力。
 人の根幹を基に発現するといわれており、日常生活に使えるものから一瞬で周囲を焦土かえる程のものまで、多種多様である。
 使用には制約等は無く、保有者の意志があれば即座に発動可能である。
 また、己の異能に対しての理解・拒絶・革変・認識を行うことによって変化・強化・弱化することがある。
 因みに、完全に個人の資質に頼るので、無い人にはまったく無い。

・異能者
 異能を保有するものたちの総称。
 魔術師よりも歴史が深く、またある意味、神よりも強くなれるものたち。
 ただ、その反動ゆえか、強大すぎる異能を持つ者ほど短命な傾向にあり、『防人』の一族などは四十代後半まで生きることは殆ど無いという。
 今の所本編にも異能者が出てきていないことに絶望中。


か行

・概念
 そうあるべきモノ。
 理由は無く、ただ在るモノである。
 世界の一部とも言い換えられる。

・神
 『神格』にその摂理を曲げられた、或は曲げてしまった者達の総称。世界より元々の種や存在から切離され、一個の独立させられ、固定された存在。
 彼らに摂理は通用せず、論理は意義を無くし、理性は玩具として扱われる。
 魔術師よりも魔術に長け、異能者よりも概念を扱いこなす、世界的なチート。一番出会いたくないお方たちである。
 因みに、この世界でも最大の宗教であり、『教会』が属する神聖なる神様とよばれるものは、神格がない。

・希少種
 既存の種から時折生れ落ちる読んで字の如く希少な種。
 既存種よりも異なる能力・姿形などを持っていることが多い。

・奇蹟
 在り得るはずのない現象。遭ってはならない現象。
 魔術ですら再現不可能な現象。概念はもとより、神・神格者でも不可能。
 行使できる存在は魔法使いと呼ばれ、俗に魔法と呼ばれる。

・協会
 正式名称を『災柩協会』。
 世界最大の四組織の内の一つ。唯一の中立組織。
 他の三つの組織を中心に様々な組織の仲介役をしており、また様々な霊装などの開発も行っている企業のような組織。厳密には組織ではない。建前としては『退魔師』の相互扶助、とのこと。
 『退魔師』、危険度、異能のランク付けを行っている組織で、それらのランクは全て=である。
 G〜SSSまでの十二のランクがあり、一つランクが上がる度に危険度も跳ね上がる。
 『最強』などの称号を正式に配布しているのも『協会』である。
 最も『神秘の漏洩』に対して敏感な組織であり、それらを防ぐために『守護者』などの役職を作り、各地を監視している。
 退魔師、魔術師、異能者、魔、人外などの情報も登録されており、在る意味一番謎の多い組織でもある。

・教会
 一神教である聖教の『裏』の顔である、世界最大の四組織の内の一つ。過激派であった。
 彼らの主神にして唯一神である『神』を信仰しており、その他の神を一切認めず、また他の神――『邪神』に根付く魔術や異能すらも彼らにとっては抹殺対象である。非常に危険。
 聖教の魔術である神聖魔術や『神』に基く『異能者』を数多く『管理』している。
 現状、『最強』の二人に半壊にされ、戦力が大幅に低下中。
 
・現実種
 人間が通常の範囲で感知できる種族。または幻想を抱かない種族。
 魔力や概念、異能を宿していない存在を指す。広義に捉えれば、異能者や例外的に魔力を宿してきた人間はこの中に当て嵌らない。
 幻想を持たない種族であり、本来ならば幻想に干渉されず、干渉できない種族。
 それ故に現実種が幻想を扱う場合、危険が伴う。

・幻想種
 人間が通常の範囲で感知できない種族。または幻想を抱く種族。
 人狼や竜、一角獣等の伝説上の生物といわれている存在の大半がこれに当て嵌まる。
 因みに、神格は適応されないの
であしからず。
 魔術師や異能者等は魔力や異能という幻想を扱うため、現実種よりも段々と幻想種に近づいている。


さ行
 
・最強
 世界で十人にのみ与えられる称号。
 正確には『協会』が最強を担うに相応しい候補者たちに与える称号であり、真の最強を選び取る為の苗。
 だが、今までに一度たりとも真の最強は選定されたこともなく、また為ろうとした者も居ない。
 単純に強いだけではなく、特殊な条件があるらしい。

・防人
 日本最古の『異能者』の一族。『最強』筆頭候補。
 『朝闇』と以前から親しい一族であり、幼い朝闇要を育てたのも彼らである。
 保有する異能は『切断』と『紅眼』。概念などのモノを一切合切完全に無視して断ち切り、術式を完全に逆算・侵食して破壊し、防御不能の刃と、八トントラックの激突にも耐え抜く身体耐久能力・身体能力を与える、一騎当万の異能者の家系。
 『防人』の現宗主である防人木葉は朝闇要にとっての姉貴分であり、兄弟弟子でも在る。ただし一方的に朝闇要を尻に強いている。
 先代宗主共々、ほぼ一族全体が要をとても大切に思っており本来ならば彼が『退魔師』になるのは反対していた。
 現在、要はこの家から家出状態であり、非常に顔を合わせたくない存在である。

・守護者
 『協会』が各地に派遣するAAランク以上の『退魔師』の役職名。
 主な任務は『神秘の漏洩』を未然に防ぐ事であり、その為ならば一般人を殺害することも容認される。
 『協会』が個人を指名することもあれば、各個人が立候補することも在る。
 何れにせよ、例外なく彼らは相応の実力者であり、生半可な化け物では太刀打ちできない。
 この事からも、とある『人狼』が異常な存在であることは確定されている。

・称号
 その人個人を讃える言葉。
 但し、讃える、という言葉はこの場合、必ずしも偽善に留まらない。悪行すらも称号となる。
 その数や名によってその人の地位や実力が表現される。歴代での最大所持数は十八で、とある辺境の『退魔師』であった。

・新種
 突然変異などで産まれた新たな種族のこと。

・神格
 世界が与えた呪。受継がれる呪縛である。
 その種族の中に収まらない程の『強さ』を持った種族を、それ単体の『種族』にする為の証であり、また『ソレ』が殺害された場合、後継者を自動的に見つけ、連綿と継承されていくモノ。
 神格を手に入れるのは、世界が選ぶために拒否権は無いに等しい。普通の魔術師ならば拒絶は不可能。
 現在何柱の神格がこの世界にあるのかは不明だが、その何れもが碌なものではない事は明らか。

・神格者
 世界に選ばれた神格の適格者。
 神格に選ばれるだけあって、存在として非常に強いモノばかり。
 ただし、それは現実種の言うところの生物に限られない。無機物、大気、炎など、そういったものにも神格は宿り、神格者となる。
 魔術・概念・身体に優れ、熟達の魔術師の魔術を圧倒し、異能者の異能を打ち破り、人外を嘲笑う、神へと堕ちて逝く者たち。
 三上・核も神格者に含まれる。ただし、彼の場合は先天的に神格を保有していたため、現状最も『神』に近い神格者。

・神血
 その種族における『源初』の血を受継ぐ者たちの総称。
 幻想種であり、その力は神に次ぐとも言われるが、現在『神血』を受継いでいる者が世界にそうは居らず、現在は減少傾向にある。

・神秘
 現実種が本来認識する事の無いモノゴトの総称。
 幻想もそれらに含まれるが、それ以外も含まれる。
 退魔組織、魔術組織、異能組織、人外組合など、『神秘』に関わる者達はこれらの漏洩を非常に警戒している。



た行
・退魔士
 『協会』が任命する役職。
 Gランクから始まり最高はSSSランクまで在る。
 『魔』を退ける、と書くが、現在の退魔師の仕事は主に神秘の漏洩を防ぐこと、協定を破り人里で人を襲う『人外』の退治、魔術師・異能者・血縁者による犯罪の鎮圧など、実質的には『裏』の始末屋のようなもの。
 基本的に魔術師・異能者・血縁者は『退魔師』に認定される。因みに、退魔師認定を拒否することも出来るが、退魔師認定を受けることによるメリットの方が遥かに多いため、まず退魔師ランクを持っていないものはいない。
 また、魔術師などの『幻想』に近づく人間でなくとも退魔師になることは出来る。
 但し、普通は極低ランクの依頼しか受けられない。現在の所、生身の人間での最高退魔師ランクはSランクである。

・脱落者
 又の名を『災厄』。
 現実種である者が魔力を一定期間以上保持しようとして、世界に幻想へと書き換えられた『現象』。存在ではない。
 『幻想』に成る過程で苦痛により発狂し、世界に見捨てられた哀れな狗。
 幻想と現実の狭間の現象である為、幻想にも現実にも干渉が可能。また、魔術、概念を行使可能で、非常に強力である。
 彼らに抑え付ける理性は無くとも、目的のために愚進する知性がある所が『災厄』と呼ばれる原因のひとつでも在る。『最強』でも相打ちに成るほどの、正真正銘の『災厄』。
 しかし、過程の中で落ち毀れた存在が是ならば、到達した『存在』が居る筈だが……?

・天使
 悪魔と対を成す概念的生物。
 希望と活性と悦楽。これ等を糧として現実種に救いを与えていく。
 彼らの救いとは現実種の救いとは限らない。
 悪魔と同じように、幾つか神格をもっているモノもある。


な行

は行
・魄穿
 ※執筆中

・聖
 日本における数少ない『教会』傘下の魔術師の一族で、さらに数少ない治癒専門の一族であった。
 現在生存が確認されているのは、故人・聖押紙の実子である聖美歌のみである。
 何故壊滅したのか、何故壊滅させられたのか。それらは依然として不明。

・日嗣町
 世界でも有数の危険区域である地方都市。
 龍脈の不順により、十数年に一度新種の『魔』が産まれる土地である。
 現在の守護者は悪名高き朝闇要。『人外』の血が入っている人は毎日を恐怖のままに過ごしている。
 ※要は『人外』に関する大殺戮を行ってます。


ま行
・魔
 人類が『発生』する以前より在った者達や、人が生んでしまった者達などの総称。
 往々にして伝承などに残る魔物や妖怪、悪魔などの原型である。
 『魔』に対抗するために世界が『異能』を与えた。

・魔眼
 『眼』を始点として発動する魔術の総称。
 先天的なモノと、後天的なモノと、人工的なモノの三通り在る。
 強力なモノは先天的と後天的の二つだが、そもそも天然で魔眼を所有している魔術師が殆ど居ない為に希少価値は高い。
 人工的なモノは色彩と網膜に術式を刻み込み、魔力を流して発動する。
 但し、複雑すぎる式を刻み込めない為、その実用性は天然の魔眼より劣る。
 前衛魔術師には必須の技術。

・魔術
 『幻想』の顕現。
 元は神々にのみ伝わる術であり、人間には本来扱えない筈だった技術。
 魔力を魔術式に通し、幻想を世界に顕現させる技能。
 魔力の精製を習得し、ある程度の術式構築を学び、理論を身につけさえすれば誰にでも扱える筈の技術。
 ただし、異能者は魔力を殆ど練れないために使用不可能である。

・魔術師
 魔術を扱い、幻想へと近付きつつある者達。
 魔力を精製し、術式を組み上げ、微かな幻想をその手に扱う者達。
 発祥は確かではなく、神によって与えられた奇蹟を解析し、使用し始めたのが彼らの始まりとされる。

・魔法
 俗に奇蹟と呼ばれる物事。
 事象・現象や、日常における行動の連続など、定義としては広いが、それを体現できる人物は非常に少ない。
 ※奇蹟の項を参照。

・魔法使い
 奇蹟を行使する存在。
 尚、奇蹟とは魔術や異能の類のみでは無い為、一般人が登録されていることもある。

・魔力
 幻想種にはあって、現実種には『本来』無いもの。
 凡そ力と呼ばれる殆どの物を変換して作られる精製物。
 個々人によって属性があり、また属性と波長が合いさえすれば多少の譲渡も可能。
 現実種にとっての『異常』な為、現実種がこれを精製し、保存しようとしても世界に修正される為、その保存期間はひどく短い。

・御神
 三上、三神とも。
 日本における最高神格の家系の内の一つ。現在の後継者は三上・核。現保有者は三上・初黄。
  ※本編進行状況にあわせて情報公開。


や行
 

ら行

・龍脈
 地脈とも言う。
 世界に走る力の流れであり、その排出口でも在る。
 この余剰分を魔力にすることにより半永続的な魔術が可能。
 ただし、余りにも膨大なので一歩間違えると即座に自滅する。その上自然とも言えるので変に曲げてしまうと災害や新種の『魔』が産まれたりするので要注意。


わ行